Abandoned Well

お気に入りサイトへのリンクと徒然なる日記帳

Categoris
Archives
Search

2007年08月10日(金)

[アニメ » その他] とことん!押井守 第五夜

まだまだ続く押井祭り第五夜。

まず天野キャラがイラストテイストを残してそのまんまアニメとして動いてる事に驚かされる。 髪の毛1本1本の動きも細かくて陰影を付けた幻想的な絵作りに見惚れてしまう。 どこか絵画的な雰囲気が小林さんの情感豊かな美術の素晴らしさもあってちょっとしたアートだったなぁ。

内容の方はノアの箱船をモチーフとした卵を巡る少女と兵士の物語って感じなんだろうか。 台詞が少ない事もあってかなり難解だ・・・。

シーン的には少女が卵をスカートの中に隠すとことか巨大魚の影を兵士が銛で襲う場面とか 翼竜発見シーンとかベッドでの長回しとか巨大建造物浮上シーンとか見応えあったかな。


キャラやストーリーに依存せず表現すること自体がテーマ。 聖書などにある神話を捏造する。 映画としてみた場合分からないのが自然な反応で何が言いたいのかを離れても映画として成立するんではないかアニメはそれだけの力があると確信していた。

全ての物語が終わった後の世界の物語。それを実現するためにどれだけ緻密に作り上げるかに全てが掛かる。 キャラをどれだけ表現するか。カット毎にそういったテーマを積み重ねていく。

美術監督の小林さんのお陰でレイアウトの力を手にした。 いかにレイアウトの持ってる力が凄まじいかを学んだ。 これ以降レイアウトを演出の芯に置くようになりパトレイバー以降それを積み重ねていった。

反響は95%以上が難解過ぎて分からない。ただそれは構わない。 人は映画を見終わった後の感想を言葉にすると安心する。 言葉を用意することをせず作品に隙間を空け完成度を下げた。 何言われても応えなかったけど仕事がこれ以降さっぱり来なくなったのは参った。 パトレイバーではみんなでハッピーになる事をテーマにした。

ぴえろからの打診で企画を出して無理を承知で2本同時にやった。 裏うる星やつらといった内容でラムが詐欺師だったらどうなるか。 ある家族の破壊者、血縁のアナーキストの麻呂子が突然訪れて家族が崩壊する様を新劇のスタイルでやった。 SF的なものは最小限にし言葉だけで突破した。言い張ればそれでいい。

元々演劇は好きで舞台上でドラマをやったら面白いんではないかアニメの中に方法論として組み入れたら面白いんではないか。 単なる思いつきだったがボクは面白かったし声優陣らも滅茶苦茶面白がってた。

演出で支えきり仕掛けは全て上手くいった。 参加したアニメーターは変で面白い連中ばかりだった。 特にうつのみやさとるは変わったアニメーターでよく働いててレイアウト・原画のみならず動画のチェックまでやって彼無しには作品は成立せず。 アニメ雑誌の取材でほんとにこのキャラでやるんですか真面目にやれと言われたぐらい変わったキャラ。 美形というものじゃないがボクは好き。

現場は演出家に任せボクは千葉繁と川井憲次とで音楽作りに専念しこれはとにかく楽しかった。 チンドン屋風からフルオケ風まで何でもありでどれだけ笑えるかテーマに作っていった。 音響監督として千葉の初めての仕事で息もあって面白かった。彼が一番やりたかった内容で御先祖に関しては適任だった。

全員がハッピーになるテーマを存分に楽しんだ。苦労はしたがそれは楽しい苦労だった。


次回はパトレイバーOVAと劇場版パトレイバー。 これはまぁ見なくていいかな。

関連記事 | 記事URL

Powered by blosxom
2006 Abandoned Well < noma@s4.xrea.com >
counter