Abandoned Well

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2007年08月11日(土)

[アニメ » その他] とことん!押井守 第六夜

残すところあと一夜の押井祭り第六夜。

OVAは初見。 内容はともかく 遊馬が麺をおかずにコロッケや卵やらお稲荷さんをバカ食いしてたとこが威勢良くて痛快だったな~。 あと6話最後のあの顔には笑ったw。

いつも通り押井さんのインタビューを掻い摘んで。

ヘッドギアはメーカー側に会社作れと言われて作った。 成功しなければメンバー5人の運命は変わってて一番得したのはボク自身。

ガンダムとは違うちゃんとした工業・兵器としてロボットを可能にする突っ込まれない世界観として納得出来るロボットものをやりたかった。 レイバーはパソコンと一緒でパイロットはソフト、レイバーはハードウェアでありそういった関わりあいで新しいロボットものとしてのテーマが出来るんではないか。

当初思い描いていたロボデザインはがらくたっぽいイメージ。 最もロボと関わる人間は整備士でそいつらがよってたかってメンテしたりそれをどうにかするのがテーマだった。

キャラ的にイメージが合ったのは後藤と南雲。 若い隊員達の群像劇で事件を描くんでなくTVドラマ的に彼らの日常を描く。

うる星の連中を幾つか歳を食わせて特車二課の世界観に放り込んでみる。 大人になりきれないオチこぼれの警官達の長い長い夏休みの物語がイメージ。 都市の記憶があり遊び場であり向こうには都心がある埋め立て地。これほど東京的な東京はなく不便な立地で何かしら不足があるからこそドラマが起こる。

5,6話のクーデター話はその後があるか分からないし売れるか分からないからやりたいことをやった。 このシリーズはどこまで世界観を広げられドラマに耐えれるか真面目にやれるかふざけれるか全部が番外編にした。

アニメファンは祭りを求めてるけど当時それに見合う物がなくタイムリーだった側面もある。

間に挟まれた関係者が語るパトレイバー話では特に出渕さんのぶっちゃけトークが面白かったな。 パロネタの話とかおまえが言うなって感じだったけどw。 他にも6話を1本1000万で作ったとか押井さんらはノーギャラで作ったとか映画「けんかえれじい」のパロ話とか 押井さんがTVシリーズ作ってくれず裏切られたとかロケハンの時の偽の許可申請書とか。


劇場版は既に何度も見たし流石に5時近くまで起きてられないんで押井さんのインタビューのみ録画予約しといた。

OVAは絵作りにタッチしなかったから不満だったが映画にはやりたい事がみつかったから参加。 主人公の泉野明からノアの箱船を連想し東京湾に浮かぶ箱船を舞台とする発想が浮かんだ。 東京自身を描きたかった。

映画とは世界観とドラマとキャラの3つに尽きてそれらを絵にした場合構造としてどう収まるかを考える。 ディテールなくして映画にならず自分の脚で歩き回るロケハン作業の果てに妄想が説得力を持つ。 現実から妄想を実体化するそういった方法が確立した作品。

作品のテーマを実体化した視覚的なものを用意し現実の取材によって妄想のディテールを獲得、それらを統合する場としてのレイアウト。 そういったことをロスなく作り出せてナビゲーションするのが監督の仕事。 この方法論さえ守れば商業監督としてやっていける自信をもった。

ビューティフル・ドリーマーや天使のたまごでやってきた事を抱えたままみんなが喜べる方法論を見いだした。

1本目はアクション+α、2本目はアクションですらないポリティカルフィクションなドキュメンタリータッチ映画。 キャラと客に距離を作り予感とか予兆とか緊迫感とかで映画の緊張感を支えた。 湾岸戦争で久しぶりに世界が戦争一色になり戦争を描く良い機会だった。 ベトナム戦争とは違うイメージの戦争。モニターの向こうでしか戦争がない。

東京で戦争の匂う風景を探し一番取材した作品。 現実の風景の中に妄想を見つけ出したり妄想と現実を二重写しにしながら取材。 日常の風景の向こうに戦争が透けて見える構造をどう求めるか。 良い建築とは空爆して様になる場所。

人間の空間と時間の認識が一転する瞬間が戦争そのもので時間を凍結する行為自体が戦争 そういった事を映画として面白可笑しくやりたかった。 本来は若い主人公らが戒厳令下を自転車で走り回る映画になる予定だったけど2時間半コースになるから諦めた。 戒厳令下の時間が凍結され時間が引き延ばされた妙に平和な時間というのは上手くやれた 戦闘のない戦争映画の方が戦争の激しさが明快になる。戦争そのもののイメージをダブらせたくなかった。

後藤は正義の人だが自身は荒川に一番共感しててどちらの側にも立たない面白い男だと相当気に入った。 南雲の因縁話を銜えて映画を多少マイルドにした。 戦争映画だけでなく南雲の映画にならないといけない。結果大人な映画になった。

警察ものを延々とやってきたけど警察が特に好きというわけではなく彼らを通じて犯罪者を描いてきたにすぎない。 警官を通して悪意を持って現実の東京に挑もうとするものたちをどう描くか。ボクにとってのそれがパトレイバーのテーマでありそれを完結出来た作品。


次回はビューティフル・ドリーマーとアヴァロンとイノセンスでグランドフィナーレ。

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