Abandoned Well

お気に入りサイトへのリンクと徒然なる日記帳

Categoris
Archives
Search

2008年12月30日(火)

[音楽 » CD] 最近聴いた音楽から - 2つの第九

やはり年の瀬にはベートーヴェンのこの曲が相応しい。というよりこの時にしかこの曲は聴く気分になれないという。

ジャケット

演奏は1958年のステレオ録音。 まだ巨匠フルトヴェングラーの残り香が残るベルリン・フィルの男性的で重厚なサウンドが魅力的だ。 それと同時に終戦からまだ13年しか経ってない頃の演奏という事でそうゆう観点から感慨深くも。 若くして去ったフリッチャイの指揮は颯爽として構成感も抜群で聴いていてとても気持ちがよい。 特に第3楽章の流麗なカンタービレに惹かれる。 大概第3楽章は眠くなるんだがこのフリッチャイの歌には恍惚とさせられいつまでも聴いていたい思いだ。 勿論第1楽章や第2楽章を初めとしたアレグロの激しいところも過不足なくて攻撃的なベルリン・フィルサウンドが聴ける。 カラヤンよりはフルトヴェングラーが蘇ったかのよう。 終楽章はフィッシャー=ディースカウがバリトンで参加してるのが嬉しい。 コーダはフルトヴェングラーみたいなヤケ気味ではなく抑圧を聴かせながらも熱狂させていて丁度良いテンポ。 まさに20世紀を代表する第九の名演だ。

ジャケット

そして裏第九?とでもいうべきショスタコーヴィチの9番も続けて聴いておく。 やはり自分には頭でっかちで誇大したベートーヴェンの同曲よりコンパクトに言いたい事が纏まったショスタコの方が好きだな。 周囲のショスタコ作の第九に寄せる期待をはぐらかしたようなおちゃらけた雰囲気と皮肉った重苦しさと終楽章のすかしっぷりが最高だ。

フリッチャイ指揮するベルリン放送響の録音は1954年のライブ収録でモノラルながらノイズや歪みもなくとても聴きやすい。 下手なステレオのデジタル録音より良好だ。 解釈も変な癖や過度な感情移入もなくきっちり整然としていて明快。 オケも下手な点はなく安心して曲自体に没入する事が出来る良い名演だ。

この曲が入った2枚組アルバムはモノラルで古い録音ばかりだけど目の覚めるような名演ばかりなのでお勧め。 エロイカは解釈としてはちょっと一般的じゃないけど強靱なガランタ舞曲や唯一のステレオで引き締まった演奏が聴ける魔法使いの弟子、 設計の見事さが光る交響的変奏曲が素晴らしい。

気付いたら丁度1年ぶりのクラシックCDエントリーだったという。

関連記事 | 記事URL

Powered by blosxom
2006 Abandoned Well < noma@s4.xrea.com >
counter