Abandoned Well

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2007年08月02日(木)

[音楽 » テレビ] 最近見たTVから

NHKのBS2で放映されたリヒテルの演奏家としての生涯を年代順に追っていった 1997年フランス制作のドキュメンタリーを見た。

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これは素晴らしかった。 リヒテルのプライベート姿や偉大な作曲家達や演奏家達の映像が続出でそれだけでも鼻血ものだが リヒテルのインタビューがこれまた痛快で面白くあっという間の2時間半。

興味深かったところは挙げると切りがないけど その中でもカラヤンとの共演話が抱腹絶倒ものだったな。

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掻い摘んで少し紹介。

リヒテル曰くカラヤンと録音したチャイコフスキーのピアノ協奏曲第2楽章では キューを出してほしいところで出してくれずとんでもない間違いが出来た。 自分の美学の為にやりたくない事をやりたくなかったと。

ロストロポーヴィチとオイストラフとで録音したベートーヴェンの3重協奏曲は酷いもので表面的な演奏で不満だった。 オイストラフは出来にがっかりしロストロは逆に目立つ事しか考えずこの曲の解釈を間違えているカラヤンの言いなりだった。 特に第2楽章は遅すぎた。

そしてカラヤン曰く「もう十分だ切り上げよう、写真撮影という大事な仕事が待っている。」 出来上がった写真は悪趣味でカラヤンは格好付け残り3人は間抜けな作り笑い。

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リヒテル曰く「私はドイツ人だ」カラヤン曰く「なら私は中国人だ」と。

まさに死人に口なしという事もありバッサリ。 カラヤンは大好きだがぶっちゃけ過ぎて可笑しかったなぁ。

他の逸話としては、

第1部では、 ネイガウスとの師弟関係やウィーンでの初リサイタル評の伝説は終わった、プロコフェエフは危険な男と言い、 ケンカで指を折り一回だけ指揮し満足な出来だったが指揮には分析と権力という嫌いな要素がある為二度と振らなかったり、 バッハは精神衛生に良いと言い、スターリンの葬儀での突然のショパンの葬送行進曲に呆れたり・・・。

第2部では、 ミュンシュやオーマンディとの楽しい一時やグールドのリヒテル評、思わぬ成功のソ連大使館でのピアノリサイタル、 照明は暗くし聴衆は顔を手を見る必要はない、ちゃんとしたピアノを選べたか逆に気になるから決して選ばず、 スペインの曲は道化師の朝の歌で十分、オイストラフの腹と脚を見ろ、 ガブリーロフは謙虚になれ、いつも新鮮なハイドンを敬愛しモーツァルトの曲は何故かすぐ忘れ弾きこなす鍵はいまだ見つからず・・・。

偉人映像としてはブリテンとの共演やショスタコーヴィチ、プロコフェエフ、グートマン、カガン、ディースカウのリハ風景などが 神映像過ぎて大興奮。 こうしてみると旧ソ連はほんとカリスマ的演奏家の宝庫だったんだよなぁ。

久々に心底見て良かったNHKよありがとうと思えたドキュメンタリー番組だった。

今後のNHKでは9月のドゥダメルのベネズエラやシャイーのシューマン、パーヴォのベートーヴェン、ザルツブルク音楽祭のオペラなどが楽しみかな。

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